カンボジアにおける4G Open RAN展開に向けた実証実験について

株式会社OREX SAI（本社：神奈川県川崎市、代表取締役CEO：小林　宏、以下「OREX SAI」）は、カンボジア王国（以下「カンボジア」）において、4G Open RANに関する実証実験（以下「本実証実験」）を開始します。本実証実験は、総務省の「令和6年度 カンボジアにおける4G Open RAN展開に向けた実証の請負」に選定され実施するものです。

近年、デジタルインフラはあらゆる経済活動・社会活動に不可欠な社会の基幹的インフラであり、特にモバイル通信における４Gや５G等のデジタルインフラについては、各国において整備が進められている一方で、国際情勢の変化を背景とするサプライチェーンリスクやサイバー空間におけるセキュリティ確保への懸念が顕在化してきており、デジタルインフラについても安全性・開放性・透明性等の観点で経済安全保障上の懸念が指摘されています。

一方、Open RANは、これまでの同じベンダ機器同士でしか接続できない閉鎖的なモバイルネットワークから、異なるベンダの機器やシステムとの相互接続を可能とするオープンな無線アクセスネットワークであり、さまざまなベンダが参入することによるサプライチェーンリスクの低減や、柔軟かつ拡張性の高い無線アクセスネットワークの構築、基地局市場の活性化による価格の適正化等が可能となり、日本の通信事業者やベンダの強みを生かしたグローバルビジネス展開に寄与することが期待されています。

本実証実験は、4G Open RANをカンボジアの大型商業施設に構築し、通話やデータ通信の可用性等の検証を行います。またこれに加え、NTT DATA Malaysia Sdn. Bhd.が提供する商用施設向けAIソリューションを合わせて検証することで、安定的なモバイルネットワークにより実現可能なユースケースの検証を実施します。これら実証実験により、カンボジアでのOpen RANの有用性を示すことで、カンボジアでのOREX Packages導入を働きかけ、カンボジアにおける柔軟かつ迅速なモバイルエリア拡大に貢献するとともにOREX SAI及びパートナー企業のグローバルビジネスの拡大につなげていきます。

なお、本実証に加え、現地時間2024年10月28日にCADT(Cambodia Academy of Digital Technology)にて現地人材育成等を目的としたOpen RAN等に関するワークショップを合わせて開催する予定です。