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親の安否確認の方法とは?サービスの種類や連絡がとれないときの対処法

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親の安否確認の方法とは?サービスの種類や連絡がとれないときの対処法

一人暮らしをする親が体調不良になったり、自然災害が発生したりした場合、電話をしても受けられない可能性があります。

万が一のときに親の安否を確認したい場合は、安否確認サービスを利用するのがおすすめです。安否確認サービスにはさまざまな種類があるため、親の行動パターンや本人の意思を考慮してサービス選びをすることが大切です。

今回は、一人暮らしの親に適した安否確認サービスの種類、サービスを選ぶポイント、サービスを使っても連絡がとれないときの対処法について解説します。

目次
一人暮らしの親の安否確認に活用できるサービス

親が一人暮らしをしている場合は、安否確認ができるサービスの活用がおすすめです。

安否確認サービスには、介護保険や自治体による公的な見守りサービス、宅配業者や郵便局の職員などが自宅へ訪問する際に安否確認を依頼する方法、カメラやスマートフォンのアプリなどで親の所在を把握する方法などがあります。

ここでは、親の安否を確認できる、9種類のサービスの詳細について解説します。

介護保険による安否確認サービス

親が介護保険で要介護の認定を受けている場合、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」による見守りのサービスを利用できます。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは、介護福祉士などの専門家が自宅を訪問し、入浴や排せつ、食事などの介護、調理や洗濯などの家事の補助をしたり、看護師などが療養に関する世話や診療の補助を行なったりするサービスのことです。

1日のうち複数回を訪問する定期巡回に加え、緊急通報を受けるとヘルパーが自宅に駆けつける随時対応サービスを利用できます。随時対応サービスは24時間で対応しているため、親と離れて暮らす方もあんしんです。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の対象となるのは、要介護認定を受けている方です。要介護認定について相談したい場合は、最寄りの地域包括支援センターに相談する必要があります。

すでに親が要介護認定を受けている場合は、担当のケアマネージャーにケアプランの見直しを相談しましょう。

出典:厚生労働省「定期巡回・随時対応型訪問介護看護の概要」
出典:一般社団法人 24時間在宅ケア研究会「定期巡回・随時対応サービスのポイント」

住まいの自治体による安否確認サービス

親が要介護の認定を受けていない場合は、自治体が実施する見守りサービスを活用しましょう。自治体の見守りサービスを利用することで、日常の安否確認だけでなく、緊急時の通報体制を整えることも可能です。

東京都新宿区を例に挙げると、一人暮らしで慢性疾患がある65歳以上の高齢者などを対象に、緊急通報システムを実施しています。

専用の機器を自宅に設置し、機器のボタンを押すことで警備会社に通報される仕組みです。希望者にはドアの開閉センサーも追加可能で、一定時間、親の行動を感知しなかった場合にも、警備会社に通報が入ります。

通報が入ると警備会社から確認の電話がきますが、それに対応できなかった場合は警備会社などが自宅に駆けつけてくれるという流れです。

ただし、自治体によってサービスの内容が異なるため、住まいの役所で詳細を確認する必要があります。

また、常に見守りをする必要はないものの、「近くに頼れる存在がほしい」というケースもあるでしょう。地域の高齢者を支援する民生委員、自治体が実施する地域ボランティアなどに、定期的な声がけを依頼する方法もあります。

出典:新宿区「高齢者緊急通報システム」

自宅訪問時に安否確認を依頼できるサービス

一部の民間企業では、自宅を訪問した際に、親の安否確認を依頼できるサービスを実施しています。訪問型の安否確認を提供する企業として、郵便局や新聞社、配食サービス業者、宅配業者などが挙げられます。

他者が対面して親の安否を確認できるため、家族もあんしんできるでしょう。親にとっては、安否の確認がコミュニケーションになり、一人暮らしの孤独を解消できるというメリットもあります。

なお、安否確認サービスは、追加料金が必要ないものと、別途で月額料金が発生するものがあるので確認が必要です。

出典:郵便局「郵便局のみまもりサービス(高齢者見守り)」
出典:中日新聞社「読者安否確認サービス「み・まも~る」」
出典:ヤマト運輸「クロネコ見守りサービス」

緊急通報型の安否確認サービス

警備会社が提供する見守りサービスの多くは、24時間365日体制で緊急通報に対応してくれます。

専用の通報機器を自宅に設置し、緊急時にボタンを押すだけで警備員が自宅まで駆けつける仕組みです。急病時やケガをしたとき、不審者や強盗などの緊急事態が起きたときでも、プロのサポートを受けられるのであんしんできます。

また、警備会社によっては、コールセンターに看護師が常駐し、健康や介護に関する相談をすることも可能です。24時間365日体制で見守ってくれることが多いため、親と遠く離れている暮らす方にとって頼れる存在になるでしょう。

スマートフォンアプリを使用する安否確認サービス

手軽な方法で安否を確認したい場合は、スマートフォンアプリによるサービスがおすすめです。

スマートフォンの通話機能やカメラ、メール、アラート機能、位置情報などの機能を活用して親を見守る仕組みです。また、無料通信アプリの「LINE」を活用し、親の安否を確認できるサービスもあります。

アプリのメリットは、ダウンロードするだけで利用できること、一部は無料で利用できることです。ただし、親がスマートフォンに慣れていないと、アプリを導入しても使いこなせない可能性があります。

アプリでの見守りサービスをはじめて利用する場合は、実際にアプリをダウンロードして操作感などを確認することをおすすめします。

出典:一般社団法人 つばさ公益社「見守りくん for LINE」

カメラ型の安否確認サービス

カメラ型の安否確認サービスとは、自宅に専用のカメラを設置し、親の安否を映像で確認する方法です。一般的には「見守りカメラ」という名称で、さまざまなメーカーから製品が販売されています。

ドコモが提供する見守りカメラの「ちかく」は、代表的なカメラ型安否確認サービスの一つです。「ちかく」はテレビとHDMI接続するだけで使えるため、実家にWi-Fiがなくても手軽に利用できます。

自分のスマートフォンに「ちかく」アプリをダウンロードすれば、親とテレビ電話ができる機能もあります。さらに、睡眠時間や生活リズムを確認できたり、起床を確認できないときは通知が届いたりと、あんしんできる機能も充実しています。

映像で親の安否を確認したい方は、見守りカメラの導入がおすすめです。

出典:NTTドコモ「ちかく」

センサー型の安否確認サービス

センサー型の安否確認サービスとは、温度や人の動きなどで人の存在を検知する「人感センサー」により、親の安否を確認するものです。

室内や出入り口のドアに設置したセンサーが、親の行動を感知することで生活を見守るという仕組みです。センサーが動きを感知しない場合、家族に通知が届くサービスもあります。

センサー型のメリットは、インターネットが使えない環境でも利用できること、カメラを使わないため親のプライバシーが守られることです。ただし、親の顔や姿、声は確認できないため、体調の変化や異変までは確認できません。

コミュニケーション型の安否確認サービス

コミュニケーション型の安否確認サービスとは、親との会話で安否を確認する方法です。前述した自宅への訪問やテレビ電話だけでなく、「コミュニケーションロボット」を活用したサービスも登場しています。

コミュニケーションロボットには人感センサーが備わっており、長期間存在が確認できないときはスマートフォンなどに通知が入ります。また、会話機能もあるため、あいさつや雑談を楽しむことも可能です。

コミュニケーションロボットに話しかけることで、一人暮らしの孤独感や寂しさが軽減されることもメリットに挙げられます。

出典:セコム株式会社「コミュニケーションロボットによる声かけサービス『あのね』」

電化製品(IoT)の安否確認サービス

家電製品の使用を通じて、親の安否確認ができる方法もあります。モノにインターネットを接続する「IoT技術」を活用したもので、冷蔵庫やエアコン、炊飯器、電気ポット、照明器具など、さまざまな家電製品と連携させた安否確認が可能です。

IoT技術を搭載した家電製品を親が使用すると、その情報が通知される仕組みです。家事で日常的に使う家電製品をIoTの機種に変更すれば、購入代金だけで親の安否を確認できます。

親の安否確認のためにサービスを選ぶときのポイント

安否を確認できるサービスや機器を導入する際、「何となく」選ぶと失敗する可能性があります。緊急時に親の安否を確実に把握できるよう、以下のポイントを踏まえてサービスを選びましょう。

親の行動パターンに合わせる

親の安否を確認するには、親の生活の行動パターンに合わせることが大切です。行動パターンが合わないサービスでは、せっかくカメラやセンサーなどを導入しても、親の行動を感知できません。

外出が多いのか、自宅中心の生活なのか、日常的にスマートフォンや家電製品を使うのかなどの行動パターンを把握したうえで、安否確認ができるサービスや製品を選びましょう。

たとえば、外出が多いタイプの方はGPS機能があるもの、家で過ごすことが多いならセンサーやカメラ、IoTを搭載した家電製品などが適しています。

親の意思を尊重する

カメラで安否を確認できるサービスの場合、人によっては「監視されている」と感じることもあります。まずは親の意思を確認し、「監視されているようで嫌だ」と拒まれた場合には、導入の必要性や機能などを説明することが大切です。

親の意思を確認せず、一方的に安否確認サービスを導入してしまうと、親がストレスに感じる可能性があります。なかには親が一方的に契約を解除するケースもあるため、親としっかり話し合い、お互いに納得したうえで導入するサービスや製品を選びましょう。

機種の操作がかんたんにできる

安否確認サービスを利用する際に機種の操作が必要な場合、操作が難しいものは親世代には使いこなせない可能性があります。新しいモノやサービスに抵抗感を示すケースもあるため、できるだけ操作がかんたんなものを選びましょう。

機種の操作がかんたんなサービスとして、緊急事態が起きたらボタンを押すだけで通報できるタイプ、カメラ型やセンサー型など、親側の操作が不要なタイプが挙げられます。

サービスの利用料金

安否確認サービスのコストを安く抑えたい場合は、無料で使えるスマートフォンのアプリが最適です。ただし、スマートフォンを操作する必要がある、GPS機能をオンにするとバッテリーを消費するなど、使い勝手が悪い面もあります。

せっかく見守りできるサービスや製品を導入しても、実際に安否を確認できなければ意味がありません。無理なく払える金額で、親の安否をきちんと確認できるサービスを選びましょう。

なお、カメラ型の安否確認サービスを導入する場合、自治体によっては補助金が使えることがあります。前述したドコモの「ちかく」では、以下の自治体で購入費用の一部を補助する制度が実施されています。

  • 東京都立川市……機器購入費用について8,000円を限度額に助成
  • 兵庫県たつの市……機器購入費用について、上限3万円を補助
  • 徳島県東みよし町……購入費用の2分の1(100円未満切り捨て)、かつ上限1万6,500円の範囲で購入費用を交付

出典:葛飾区「高齢者見守りサービス助成」
出典:株式会社チカク「“デジタル近居”サービス「ちかく」に東京都立川市が購入費用を一部助成」
出典:株式会社チカク「全国初!“デジタル近居”サービス「ちかく」に兵庫県たつの市が購入費用3万円を補助」
出典:株式会社チカク「“デジタル近居”サービス「ちかく」に徳島県東みよし町が購入費用を一部補助」

安否確認サービスで親と連絡がとれないときの対処法

安否確認サービスは、在宅中の親の安否確認を通知することが基本です。そのため、突然の体調不良や事故、自然災害などの際には、サービスを利用しても連絡がつかなくなる可能性があります。

一人暮らしの親と連絡がとれないときは、まず近隣に住む親族や住民に、様子を見に行ってもらえるよう相談しましょう。近隣に頼める人がいない場合は、役所や地域の民生委員に相談することをおすすめします。

民生委員は地域コミュニティの一員として、役所や警察などと連携しながら、高齢の住民の見守りを実施します。民生委員には守秘義務があるため、近所の人に知られたくない事情がある方でも、あんしんして依頼することが可能です。

どうしても連絡がとれない場合は、警察に親の居場所を探してもらえるか相談してみてください。ただし、警察が動くと大ごとになる可能性もあるため、あくまでも最終手段としておきましょう。

万が一の際に一人暮らしの親と連絡がとれるようにしておきたい方は、安否確認サービスを導入しましょう。カメラやセンサーなどの機能により、室内で暮らす親の行動を見守ることが可能です。

ただし、サービスによって安否確認の方法や料金が異なるため、複数のサービスを比較することが大切です。親の意思や意見に耳を傾け、お互いに納得できるサービスを選びましょう。

また、自宅で安否を確認できないときに備え、自宅の様子を見てもらえるよう、親族や近隣住民と連携することも大切です。近隣住民で頼れる人がいないときは、地域の民生委員や地域ボランティアなど、公的なサービスも併用することをおすすめします。

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